読書の記録1 有田浩「レインツリーの国」
有田さんの作品は初めて読みました。文体もすっきりで読みやすく情景も頭に描きやすい描写です。
私は昭和生まれだしもう若くはないのですが「文字でのやり取り」の難しさは感じていて共感できます。自分は関東人だけど相手は関西人って設定もまるで自分のことのようで…笑 LINEでのやり取りでもそこは苦戦しますね。隙間なくだーーーっと言葉を送ってこられるとこちらはストップするしかなくて困ることもあります。真剣な話をしている時の関西弁も最初は違和感ありまくりでした。慣れればそんなに気になりませんが。
この作品の「ひとみ」は本当に文字だけで言葉を伝えたり聞いたりしてるのですからほんと同情しかないです。ネットでの出会いなんてほんとにあるのかなと思っていましたが… ありますね。日頃は文字で話をしていてふと会ってみたくなるのもわかります。
「関西人の性や,しゃあないやろ」とひとみの手をとる伸行。素直に手を預けるひとみ。私も同じ。